夫が脂肪肝と診断されてしまったと前回の記事で紹介しましたが、このままではいけないと改善に動きました。
夫の健康管理は難しい
夫はお米が大好きで、お酒も飲みます。過去、健康診断の数値が悪くなったため筋トレに励み、一時は痩せたように見えましたが、今回は脂肪肝。なかなか上手くいかないものです。
そこで私は脂肪肝について勉強しました。脂肪肝を改善するために、効果があるといわれる食材を取り入れ、ローカロリーでボリュームのある食事を用意しました。
が、私の目の届かないところで盗み食いしていたことが発覚!子どもなら小遣いを取り上げれば買い食いはできませんが、夫ともなればそうはいかず…
3カ月頑張りましたが、私はどんどん痩せ(これはこれで嬉しいですが)、夫は変わらない…という結果になり、「私のいないところで何を食べているの!」となりました。
朝食、夕食がヘルシーなことに安心し、昼食は高カロリーなものをガツガツ食べたり(弁当は拒否して外食を利用)、夕方に買い食いしていたのです。それ以降、毎日昼食の画像を送ってもらうようになりました。
脂肪肝に治療薬はない
脂肪肝には治療薬はなく、食事や運動で改善しなければなりません。しかし、脂肪肝の初期は自覚症状がないので本人に危機感がないと、いつも通り食べてしまいます。脂肪肝が進行すると狭心症や心筋梗塞など心疾患の合併率が高いだけではなく、インスリンが効きにくくなるインスリン抵抗性が進行しやすくなるそうです。
インスリンは肝臓などに作用して血糖値をコントロールする作用がありますが、肝臓に脂肪がたまるとインスリン抵抗性が生じます。インスリン抵抗性になると高血糖や高インスリン血症になりやすくなってしまいます。
脂肪肝の厄介なところが体型だけでは判断できないこと。肥満体型でなくても運動不足や不規則な食事で、たった2~3kg体重が増えただけでも肝臓に脂肪がたまる可能性があります。
体脂肪を増やさないために甘いものを食べないようにしても、唐揚げや脂身を食べすぎると体脂肪は増えてしまいます。健康診断で若いころよりどれくらい太ったか質問されるのは、これが理由。若いころより体重が多いのは筋肉量が増えたのではなく、脂肪だからです。
食事を見直す
当初、脂肪肝は肝臓に脂肪がついた病気なので、食事は脂肪分を摂りすぎないように対策すればよいと考えていました。色々勉強して分かったのですが、脂肪肝を改善するには脂肪分だけではなく、糖質も控える必要があったのです。
通常では、お米に含まれる糖質は、比較的肝臓への影響は少ないと考えられているため、一食につきお茶碗一杯程度なら問題ありません。
そのため、甘いものを制限することから意識しました。ジュースやお菓子、果物などの糖分は中性脂肪が肝臓に蓄積しやすいため注意が必要です。
夫は間食としてお菓子を食べていたそうなので、すぐにやめさせました。間食は少しと思っていてもついつい食べ過ぎてしまいます。
どうしても間食が食べたいなら、ゆで卵やヨーグルト、チーズ、ナッツ類にしてもらいました。
飲み物は緑茶
脂肪肝はLDLコレストロール値が上昇する原因となります。LDLコレストロールとは悪玉コレステロールのことで、血管壁に沈着、蓄積し、血管内で炎症を起こして血管の内壁を傷つけ、動脈硬化に起因する心筋梗塞や脳梗塞などを誘引していると知られています。
緑茶に含まれるカテキンは抗酸化作用があり、岐阜大学の研究によると緑茶のカテキンが、LDLコレストロールが肝臓に取り込んで分解や排出する働きがあるとのことです。さらに高濃度を摂取すれば肝臓の脂肪燃焼酵素に働きかけ、脂肪燃焼を促す効果も期待できます。
カテキンの効果はそれだけではなく、口臭や虫歯菌、歯周病菌の繁殖を抑える作用も持っているので、外出から帰ってきたら緑茶でうがいするようになりました。
特定保険食品には高濃度カテキンの商品があるので、夫は毎日これを飲んでいます。私も緑茶の効能を知ってからは、普段から飲むようになりました。
あと、緑茶にはカテキン以外にもテアニンやビタミンCといった免疫力を高める成分が含まれているので、いいことずくめです。
緑茶にはカフェインが含まれていますが、コーヒーと比べて3分の1程度なので、飲み過ぎても大きな問題はありません。
適切なエネルギー摂取量の目安
体を動かす源であるカロリーは、糖質や脂質などの栄養素から作られます。つまり、糖質や脂質を摂りすぎてしまうと、カロリーも摂りすぎてしまうのです。
摂りすぎたカロリーは中性脂肪として体内に蓄積されてしまい、脂肪肝の原因になります。そこで目安になるのが一日の推定エネルギー必要量です。
夫の場合、2,300~3,050kcalが目安になります。夫は税理士なので、運動量は多くないので、カロリーの摂りすぎにも注意したいところです。
良質なタンパク質
タンパク質は肝臓の再生と脂肪分を放出するため、しっかり摂る必要があります。朝昼夕の毎食ごとに肉や魚、卵、大豆製品のいずれかを摂るようにしています。
アルコールについて
アルコールは肝臓で脂肪に合成されやすく、脂肪肝に拍車をかけてしまうので、できるだけ避けたいところ。外で飲む機会が減ったとはいえ、晩酌をほぼ毎日していたので、完全に禁酒は難しかったです。
そのため、飲むお酒や飲み方を変えてもらうようにしました。アルコール度数の高いお酒や糖質の多い発泡酒はやめて、糖質ゼロのハイボールにしています。飲み方についても2杯程度にとどめ、週に2日以上、休肝日を決めました。
完全食も試してみました
完全食とは1食分で1日に必要な栄養素の1/3を摂取できる食品を指します。この完全食を取り入れようと思ったのは、毎日栄養バランスの整った食事を摂取するのが難しかったためです。
夫の仕事が忙しいと昼食を食べないこともあり、それが過食になってしまいました。完全食なら忙しい時でも手軽に食べられるので、これはいいと思ったからです。
また、栄養に対してカロリーや糖質が低い製品が多いため、ダイエットにもつながります。
購入も思ったより簡単で、公式サイトの様な通販だけではなく、コンビニエンスストアや薬局でも購入できました。
完全食の種類
完全食には食事の代わりになる食事タイプと、手軽につまめる固形タイプ、ドリンクタイプがあります。
食事タイプは、満足感が得られやすいパンやパスタなど主食として食べられる食品のことです。料理や食事を楽しみながら栄養を摂取でき、しっかりと噛んで食べられるので、満腹感が得られやすいのがメリット。
通常の食事とあまり変わらないので、夫も食べやすいといってくれました。
お菓子感覚で食べられる固形タイプや、粉末を水や牛乳に溶かして飲むドリンクタイプはこれから試してみたいと思います。
有酸素運動も取り入れました
脂肪肝の改善にはウォーキングといった有酸素運動も効果的です。筑波大学の研究によると1日30分以上のウォーキングで脂肪肝が改善するそうです。
研究によると活動量計で普段の運動量の記録をとり、脂肪肝がどれだけ改善されるのか調べたところ、運動量が増えるほど内臓脂肪が減っていき、3カ月続けることで脂肪肝が改善されました。
夫は有酸素運動があまり好きではないそうですが、私も一緒にウォーキングすると伝え、頑張ってもらっています。
暑さが和らぐ時間帯を狙って、会話をしながら歩いていますが、夫婦仲がよくなったのも想定していない効果でした。夫婦でウォーキングしながらの会話は、たわいもないこともあれば、将来のことや子どものこと、最近の世の中のことなど真剣に話す機会になっていたのです。
ウォーキングの時間はテレビやラジオ、ネット、本もありません。子どもも家で留守番しているので、夫婦の時間は何物にも邪魔されることはないので、素敵な時間とも思うようになりました。
本音を隠しながら話しているわけではありませんが、歩くということは不思議とリズムが生まれてお互いの掛け合いがテンポよく行われているのです。
そして、夫が自発的に歩くようになりました。今までは私が誘ったら歩いていましたが、通勤で一駅分は歩いています。
歩くことを嫌がっていた夫の意識がこんなに変わったと思うと嬉しいですね。
筋トレも継続
筋肉は第二の肝臓とも呼ばれるほど、肝臓と似た役割を果たしているそうです。筋肉を鍛えることで、脂肪燃焼しやすい体になり、脂肪肝以外に皮下脂肪も減少します。
スクワットや腹筋運動、腕立て伏せなど 取り組みやすい筋トレをして筋肉量を増やすことで基礎代謝が上がり、脂肪を燃焼しやすくなります。
また、肝臓の働きの一部は筋肉で補われているため、肝臓は脂肪の処理を行えるようになるのです。
夫は筋トレを以前からやっていましたが、脂肪肝改善のためにより積極的になりました。体型は大きく変わっていませんが薄っすら筋肉がついてきてうれしそうです。
座ったまま過ごす時間も改善
仕事がデスクワークだと、長時間ジッとしている状態ですが、なんでも座りっぱなしは運動不足の原因となり、脂肪肝のリスクが上昇するそうです。1日に10時間座っている人は4時間以上の人に比べて病気になるリスクが40%高くなるとWHOが発表しています。
そのため、座る時間を減らし、立っている時間を増やすことが大事です。夫だけではなく私も座りっぱなしで過ごすことが多いので、対策として2時間に1回は席を立ち、手足を動かすことを心がけるようになりました。
個人的に効果があったのは
色々やりましたが、私的に一番効果があったと感じたのは「おだて」ですね。「腰回りがスッキリしたんじゃない?後姿がシュッとしている!」「お洒落な服が似合うようになったんじゃない!」と褒めちぎって調子に乗らせます。
そこで、本人のやる気スイッチがオンできたのはよかったですね。でも、本当に手がかかりました。